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Tèchneの意味

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「Tèchne」という展示会のタイトルをキュレイターのティツィアーナが言ったとき、新しい言葉の響きに意味がわからず戸惑った。 テクネ…テクニックのラテン語だろうか、でもどうして二人の展示会にテクネ? そうして、ティツィアーナが目を輝かせてTèchneの意味を話し始めた時に、その深い意味にハッとした。 言葉の意味を知る、ということは、新しい世界が一つ目の前に開くことと似ている。 Tèchne(テクネ)とはギリシャ語でテクニックという言葉の起源になった最初の言葉であるけれど、その意味は英語やイタリア語、日本語のそれとも違って、単なる技術ではなく、アートという概念を内包している言葉だと言うのだ。 Tèchneとは、個々の真理によって導かれ、創作される行為そのものを指す。 そこに偶発的なものはなく、小手先の器用さも勿論ない。 確かな経験と知識から、意識的、無意識的に導かれる一つのエネルギー。 それをTèchneという。 それがアートでなくて、なんだろう。 日本画という伝統的な手法からスタートした私の、テンペラ画というイタリアの古典技法から作品を生み出すTomoko Sakaokaの、技術を極めた上で自分だけの世界を切り開いている二人に、ぴったりの言葉ではないかと、まだ若いキュレイターの彼女は興奮気味に話し続けていた。 それを見ながら、この人に作品を預けよう、大丈夫!と心の中で頷いた。 Tèchneという言葉の意味を噛み締めながら。 そう、このお話はこの展示会が形になるか、ならないかの始まりの頃のお話でした。こうやって、Tèchneを実現させることができて、本当に良かった。

広報まとめ その2

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Tèchne展のオープニング前に、一度まとめた広報ですが、その後も続々とお知らせが届き、まとめに足しづらくなってきたので   実はブログ発表後にも情報を足していました 、 その2を作りますね。 広報まとめ その1は こちら 。 360gradi : 360gradi.info TÈCHNE   UnDo.net : undo.net Akiko Kayano e Tomoko Sakaoka GALLERIA33, AREZZO eventioggi : eventioggi.net Bipersonale Di Akiko Kayano E Tomoko Sakaoka EXPOCITY2015 : expocity2015.it Arezzo(AR) Bipersonale Di Akiko Kayano E Tomoko Sakaoka eventisagre: eventisagre.it Bipersonale di Akiko Kayano e Tomoko Sakaoka"Téchne" Intopic : intopic.it Galleria 33 – Bipersonale delle artiste giapponesi Akiko Kayano e Tomoko Sakaoka Folle Rumba Arezzo : follerumba.it Téchne, mostra di Akiko Kayano e Tomoko Sakaoka ad Arezzo Turismo Provincia Arezzo : turismo.provincia.arezzo.it ARTI VISIVE, Arezzo Solo Articoli : soloarticoli.it Téchne. Akiko Kayano e Tomoko Sakaoka _omissis_ : omissisnews.com Arezzo. Téchne, di Akiko Kayano, Tomoko Sakaoka. Galleria Intoscana.it : arezzo.intoscana.it Tèchne Plannify : plannify.com Bipersonale Di Akiko Kayano E Tomoko Sak

オープニング・ワイン Villa Cilnia

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イタリアの展示会のオープニングは、夕食前の時間に始まることが多く、簡単な軽食とアルコール類が出るのが普通なのですが、今回のTèchne展では、地元のワイン蔵が協賛してくださり、とても美味しいワインが飲めました。 Villa Cilnia で作られている、Chianti Colli Aretiniのワイン。 口に含むと、ラズベリーやさくらんぼの味が感じ、その後すぐに蜂蜜の華やかな味が続き、すっきり消えていくような…香りもフルーティで、あっという間に虜になりました(笑) 今回のオープニングでは、ワイングラスを片手にお客さんたちと話をし、お互いとてもリラックスした良い空気がありました。 展示会中はアレッツォには度々足を運ぶつもりなので、数本記念に買っておこうかと思っています。

オープニング

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11月28日に無事に二人展Tèchneのオープニングを終えました。 アレッツォからは高速で1時間強の場所に住んでいる私達、金曜日の7時から始まるオープニングは仕事をしている友人、知人は来れる訳はなく…実際、人が来なかったらどうしよう??? と微妙な不安を抱えて行きました(笑) そんな不安はどこ吹く風。 次々と人が入ってきて、色々な方に挨拶をしているうちに、あっという間に過ぎた3時間でした。 流石に初日オープニングには、作品を作る作家さん、建築家、カメラマン、美術界に携わっている方、コレクターらしい方、個性的な方が沢山で、話をしてとても楽しかったです。 緊張していたためか、あまり写真を撮る余裕も無かった私でしたが、気がついたらきちんとカメラマンの方が進行状況を撮影していたので、接待に専念することができました。 今回の写真は、その時の写真家Luisi Torregianiさん、もう一人の作家さんTomoko Sakaokaさんから幾つかお借りしました。 この場を借りて、お礼を言います。 あと忘れてならないのは、 この全てを企画し手配を進めてくれたガレリスタ/キュレイターのTiziana Tommeiさん。 どんな展示会になったのかは、日を改めて書きますが、とても興味深い内容になりました。 本当にどうもありがとう!

広報まとめ

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明日の二人展、'Tèchne'のオープニングに向けて、ガレリスタさんから沢山広報のリンクが回ってきたので、記念にまとめておきます。 この記事の投稿後もあちこちで取り扱っていただいたので、こちらに随時追加させていただきますね。 リンクはそのうちに切れてしまうはずなので、そちらはご了承ください。 Nuove Tendenze : nuove tendenze.org Téchne, bipersonale di Akiko Kayano e Tomoko Sakaoka - Arezzo Cultura : arezzocultura.com Il Giappone ad Arezzo. Akiko Kayano e Tomoko Sakaoka espongono alla Galleria 33  TOSCANA NEWS : toscana news.net Galleria 33 – Bipersonale delle artiste giapponesi Akiko Kayano e Tomoko Sakaoka. Artibune : Artibune.com Tèchne La Nazione Arezzo 新聞 11月26日づけの記事 Juliet art magazine : julietartmagazine.com Tèchne artemagazine : artemagazine.it Ad Arezzo le opere di Akiko Kayano e Tomoko Sakaoka arezzoora : arezzoora.it Akiko Kayano, Tomoko Sakaoka _ Téchne A Galleria 33 Exibart : exibart.com Akiko kayano / Tomoko Sakaoka - Tèchne  たくさんの人々に恵まれますように。 オープニングのことを思うと、流石に緊張する前夜でした。

Tèchne

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かなり早い段階で、HPのLast News で告知していたアレッツォでの二人展'Tèchne'ですが、ブログでの告知がまだでした。 二人展'Tèchne' - Akiko Kayano, Tomoko Sakaoka- "Galleria 33" via garibaldi 33 Arezzo, Italy 11月28日から12月18日まで。 オープニングパーティー/19:00 - 21:00 地元のワインセラー協賛 火〜日 / 16:30 - 19:30 12月7日、8日/ 11:00 - 13:00, 16:00 - 20:00 INFO: Galleria 33 www.galleria33.it  TEL: +39 339 8438565 オープニングまであと数日、とても楽しみです。

Tomoko Sakaoka

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来週から始まる二人展のもう一人の相手は、 Tomoko Sakaokaさんという、フィレンツェ在住の作家さんです。 彼女と初めて会ったのは、私達がまだフィレンツェのアカデミア美術学院に在籍していた時のこと。 残念ながら、学年も、支持していた教授も違うこともあって、学校では殆ど交わることは無かったのですが、何かの折に話した時の彼女のはんなりした話し口調に、ああ京都の方なんだなぁ、と、なんとなく眩しく思ったのが最初の記憶です。 あれから随分の時が経ち、再び彼女と再会したのはフィレンツェのLyceum Club International で開かれた‘l'Arte Nipponica(日本の芸術展)'でのこと。 その時、絵描きとして参加したのが私と彼女だったのですが、フレスコの技法を用いて情緒のある風景を描くとても素敵な作家さんになっていました。 具象である彼女と、抽象である私。 まったく異なる作品ですが、Lyceumの厳かな空間の中で、作品達はとても美しい調和を奏でていました。 そのことに、お互い驚き喜びながら、いつか一緒に展示会をしようね、と話したのが二年前のことです。 今回、アレッツォの画廊さんから二人展のお話を戴き、もう一人の作家さんがTomoko Sakaokaさんだと知った時の驚き。 こうやって、再び彼女と作品を並べる機会を持て、本当に嬉しく思っています。 Tomoko Sakaoka  www.tomokosakaoka.it

こころのささえ

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無心になって絵の具を溶いていて、ふと目をあげてハッとした。 顔料の袋の上に懐かしい友の文字が躍っている。 それは彼女がその昔に岩絵の具屋さんでアルバイトしていた時の名残だった。 その向こうには、やはりイタリアの友人に作品の写真撮影を依頼して、落としてもらったUSBの袋が見える。 ひとりで孤独に絵を描いているようで、実はそうではない。 みんなに守られて、そっと支えられてる。 そう気がついて、厳しく引き締まった口元がふわりと綻んだ。 なんてしあわせな事だろう。

二人展

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まだ先のことですが、ArezzoにあるGalleria33にて、日本人の作家さんと二人展を行います。 ホームページのLast Newsのところに予告が出ていますが、こちらでも簡単に。 期間: 11月28日〜12月18日 場所: "Galleria 33" via garibaldi 33 Arezzo, Italy 作家: Akiko Kayano Tomoko Sakaoka こちらに向けて、ただいま制作中。 詳しいことは、追って徐々にこちらにて発表していきますね。 さて、どんなものができるのか、自分でもワクワク。

Oceano

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Anouck Boisrobert とLouis Rigaud というフランスの作家さんのPOP絵本を手に入れた。 日本名は「 オセアノ号、海へ!」 小さな赤いオセアノ号が海の冒険に繰り出していくのだけれど、水平線の上と下とに繰り広げられる世界の対比が、ハッとするほど美しい。 実際の海の力強さを目の当たりにするような、記憶を揺さぶられるような奥行きのある作品。 日本でも販売されているようなので、何かの機会に目にされることがあったら、是非手にとって見て欲しい。

下地作り

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作家活動のホームページに繋げる形で、簡単に作っておいたこのブログだけれど( もう数年コンピュータは壊れたままなので、携帯から作ってみたという💦)、あまりにも放置しすぎていたので反省。 のんびり、のんびりではあるけれど、もう少し気楽に更新しましょうね。

絵を形づくるもの

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日本画の顔料で絵を描きだす時、最初の下地は水干と呼ばれる安価な絵の具でベースを創ることが多い。 もとは泥絵の具とも呼ばれ、胡粉や土に染料を染めつけてあるので、均一に画面をならしてくれる要素もある。 水干絵の具は渇いて粒子の荒い板状になっていることが多いので、最初にすり鉢で丁寧に砕いてから、天然の膠を少しずつ加えて丁寧に指で練っていく。 絵の具を作る作業はどこか瞑想や宗教儀式にも似ている。 膠を絵の具の粒子にきちんと密着させるように念じながら、まとまってきたらお皿にそれを力強く叩きつけ、余分な膠をお湯で湯抜きし… 顔料の知識がない人が見たら(それが一般的ではあるけれど)、黙々と続く一連の作業はなんとも不思議な情景であることには間違いない。 早く描き出したくて、イライラすることもあるけれど、私の中では大切な作業だ。 鮮やかに手を染めながら、ひたすらに白いお皿に向っていると、時たま、これから描きだす絵の断片のようなものが、お皿の向こうにゆらゆらと揺らめいて見えたりする。 それらを逃さないように、ゆっくりゆっくり念じながら、色の粒子の中に心ごと潜っていく。 絵の具が生まれる瞬間だ。

残暑お見舞い申し上げます

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残暑お見舞い申し上げます、と言っても今年のイタリアの夏は雨続きで、カーーーッとした暑い夏はどこへ?といった感じだったのですが。 私は今年の夏は初のハンモックデビュー(笑) おくるみに包まれたような状態で、ゆーらゆら。 目を開けると葉のエメラルド色の重なりの間から、抜けるような空の青がキラキラ見えて、それはそれは気持ちよかったです。 日本はまだまだ暑いようですけれど、みなさま夏バテしませんように!

Gallery Feel ( Changwon )

韓国で開催中のF&F展から写真を頂いたので、いくつか公開しますね。 今はギャラリーからの写真を待っている最中なので、そちらも届き次第こちらに載せます。 ギャラリーでは、現代アートの講義やら、いろいろ行われているようです。近くなら、言葉はわからないけれど、拝聴してみたかったな。