Passione Giappone 初日


昨夜、プラート市で開催された『Passione Giappone』で初日の講師を務めてきました。

3回に分けて開かれる日本美術史のテーマは日本美術と西洋美術の関わり。
特に江戸時代に黄金期を迎えた浮世絵をメインに話を発展させていきます。


私の導入部分は、「日本画と洋画との違い」そして「江戸庶民の芸術」
「浮世絵の作られ方と流行、海外に渡った背景」・・・

ざっくり書くとこんな感じですが、作品のテクニックから江戸時代の背景、
鎖国の定義、徳川家、庶民の文化などきちんと説明しなくてはならず、
途中、美術評論家の方に手伝ってもらいながら、辛抱強く説明することになりました。

イタリアでの講義は、分からないことがあったり、聞きたいことがある場合、
生徒がどんどん質問していくのが常で、作品の背景にある哲学や日本人と自然のかかわり方、
禅や茶道、仏教にまで多岐に質問が飛び交います。

拍手喝采のあと講義は終了しましたが、クタクタになって家に帰った私は
講義内容を一晩中反芻することになり、とても寝苦しい一晩を過ごしました。

一通り知識はあるものの、それをきちんと外国語で説明するには物事に対する明確な認識が必要で、
あやふやな気持ちは言葉にも態度にも出ますし、第一相手に伝わらないことが多いです。

今朝、起きてまっさきに思ったのは
『 もっと勉強しなくちゃ!』
という事でした。

外国に出ている日本人が、どんどん日本人らしくなっていくのは
日本を知りたいと思う外国人の質問に答えたい、という気持ちから
日本への造詣を深めていく傾向があるのかもしれません。

2回目の講義にも参加することになったので、頑張りたいと思います

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